原宿宮廷ホームは天皇陛下専用の乗降場

2009年1月17日 撮影
宮廷ホーム
宮廷ホーム(原宿駅側部乗降場)内部を見学する機会に恵まれた。
宮廷ホームはJR原宿駅(東京都渋谷区神宮前1丁目18番地)の代々木駅寄りに、埼京線(貨物線)から分岐する形で設置されている。
写真は原宿駅側から見たところ。正面にある小さな建物は貴賓室である。
宮廷ホームの大きな写真大きな写真
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宮廷ホーム
ここは天皇陛下専用の「お召し列車」が発着する乗降場である。利用することができるのは天皇陛下だけである。
かつては東浅川駅にもあったが、現在は原宿駅のものを残すのみである。
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1925年(大正14年)10月、体調が悪化した大正天皇が移動する際、人目につかずに乗降できるように宮廷ホームが建設されたという。翌1926年(大正15年)、大正天皇が葉山御用邸へ移動する際に初めて使われた。
時計 - 宮廷ホーム
昭和天皇は、那須御用邸へ須崎御用邸への移動や、地方訪問の際に頻繁に使われた。

今上天皇は国民生活に迷惑をかけないという観点から、お車や新幹線による移動が多く、宮廷ホームが最後に使用されたのは2001年(平成13年)5月である。
だが、いまでも落ち葉もなく植木もきれいに整えられており、ホームに設置されている時計も正しい時刻を刻んでいる。いつでも使えるようにという配慮だろうか。
時計 - 宮廷ホームの大きな写真大きな写真
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宮廷ホーム
宮廷ホームが使われなくなった背景には、複数の路線が走る過密な列車ダイヤとの兼ね合いがあるといわれている。
山手線と平行する貨物線を走る埼京線に加え、2001年(平成13年)12月には湘南新宿ラインが運行を始め、列車本数が急激に増えた。このため、宮廷ホームを発着する列車ダイヤを組むのが難しくなったのだ。
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宮廷ホーム
警備の関係から、天皇陛下の移動は極秘とされている。御所からの距離を考えると東京駅の方が便利なのだが、大正天皇は日光田母沢御用邸や葉山御用邸でご静養されることが多く、当時の東北本線や横須賀線のルートを考えると、原宿駅の方が便利だったのだろう。
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貴賓室 - 宮廷ホーム
国鉄時代には数回、イベントで利用されたことがあった。たとえば1979年(昭和54年)、201系が宮廷ホームでお披露目された。

天皇陛下が列車を待つための貴賓室への出入口。
貴賓室 - 宮廷ホームの大きな写真大きな写真
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貴賓室 - 宮廷ホーム
貴賓室は小さく質素である。
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トイレ - 宮廷ホーム
ホームに設置されているトイレへの出入口。
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トイレ - 宮廷ホーム
建設されたのが大正時代だけに、トイレ・アメニティは古めかしい。
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トイレ - 宮廷ホーム
だが、清掃は行き届いている。
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宮廷ホーム
宮廷ホームはJR東日本と財務省が共同管理しており、天皇陛下が利用されるときだけ運転取扱駅へと一時的に昇格する。普段は立ち入ることはできない。

9年以上にわたって使用されていないため線路は錆び付いており、すぐに列車を入れられる状態にはないという。
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交通アクセス

【鉄道】
  • JR原宿駅から徒歩5分。
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出発地の最寄駅:

目的地:宮廷ホーム

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近隣の情報

(この項おわり)
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