黄泉比良坂(島根県東出雲町揖屋)は、死者の国である黄泉への入口と考えられている。
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さて、夫が死んだ妻を追って冥界に赴くという話は、ギリシア神話のオルフェウスとエウリュディケによく似ている。
さらに時代を遡ると、シュメール神話の女神が単独で冥界に攻め込む「イシュタルの冥界下り」がある。イシュタルと同じ女神イナンナが冥界に下り、現世に戻るために夫ドゥムジを身代わりに差し出す「イナンナの冥界下り」もある。これと似ているのが、ギリシア神話のハデスとペルセポネの話。
いずれの話にも共通しているのが、冥界の食材を食べたり、衣装、装飾品を身につけると、現世に戻れなくなるという禁忌だ。わが国のケガレ思想に似ているようにも感じる。
いずれの話にも共通しているのが、冥界の食材を食べたり、衣装、装飾品を身につけると、現世に戻れなくなるという禁忌だ。わが国のケガレ思想に似ているようにも感じる。
これらの話をオルフェウス型神話と呼ぶとしよう。
『世界神話学入門』の著者、後藤明さんによると、オルフェウス型神話は、2人の神が厳正と冥界の間で離縁を誓いあう「誓建」をモチーフとしたローラシア型神話と指摘している。ローラシア型神話は、世界と人間の起源を説明し、契約のような抽象概念を扱える認知革命を達成したホモ・サピエンスが作り出したと考えている。
『世界神話学入門』の著者、後藤明さんによると、オルフェウス型神話は、2人の神が厳正と冥界の間で離縁を誓いあう「誓建」をモチーフとしたローラシア型神話と指摘している。ローラシア型神話は、世界と人間の起源を説明し、契約のような抽象概念を扱える認知革命を達成したホモ・サピエンスが作り出したと考えている。
天国への手紙
2017年(平成29年)に、亡くなった人への手紙を投函できるポスト「天国(黄泉の国)への手紙」が設置された。毎年6月、ポストの前で、手紙を火にくべるお焚き上げを行い、故人に届くよう願いを込める。
交通アクセス
JR山陰本線「松江駅」から電車で約10分。「揖屋駅」から約1.7km。徒歩で約26分、車で約3分。
松江駅の近くでレンタサイクルを借りるというのもいいだろう。
地図には道がないが、黄泉比良坂(がある池の近くまで車で入ることができる。地元のタクシーに電話予約しておくのが無難だろう。
松江駅の近くでレンタサイクルを借りるというのもいいだろう。
地図には道がないが、黄泉比良坂(がある池の近くまで車で入ることができる。地元のタクシーに電話予約しておくのが無難だろう。
周辺地図
近隣の情報
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- 揖屋駅(いやえき)から黄泉比良坂へ:ぱふぅ家のホームページ
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(この項おわり)