サンプル・プログラムの実行例
サンプル・プログラム
getValidString1.php | サンプル・プログラム本体。 |
pahooInputData.php | データ入力に関わる関数群。 使い方は「数値入力とバリデーション」「文字入力とバリデーション」などを参照。include_path が通ったディレクトリに配置すること。 |
解説:入力要件など
40: //表示幅(ピクセル)
41: define('WIDTH', 600);
42:
43: //入力要件
44: $InputRequirements = array(
45: //オブジェクト名, ラベル名, 最小長, 最大長, 排除パターンかどうか, マッチングパターン
46: array('id', 'ID', 1, 10, FALSE, array('/^[0-9]+$/')),
47: array('kana', 'カナ氏名', 1, 30, FALSE, array('/^[ァ-ヶ]+$/ui')),
48: array('name', '氏名', 1, 20, FALSE, array('/^[A-Zぁ-んァ-ヶー一-龠]+$/ui')),
49: );
50:
51: /**
- 最小長‥‥入力を許容する文字列の最小長。マルチバイト文字も1文字と数える。
- 最大長‥‥入力を許容する文字列の最大長。マルチバイト文字も1文字と数える。
- 排除パターンかどうか‥‥つづくマッチングパターン配列が、そのパターンにマッチする文字列を排除したいときはTRUEを、受容したいときはFALSEを指定する。
- マッチングパターン配列
サンプル・プログラムでは、ID、カナ氏名、氏名の3つの入力項目を用意し、それぞれに入力要件を設定した。これを配列 $InputRequirements に定義してある。
入力要件は次の通り。
- ID‥‥1文字以上、10文字以下、数字のみ
- カナ氏名‥‥1文字以上、30文字以下、全角カタカナのみ
- 氏名‥‥1文字以上、20文字以下、全角英字・ひらがな・カタカナ・漢字のみ
解説:文字列バリデーション
355: /**
356: * 文字列バリデーションを行う.
357: * filter_input()関数および $argv を参照する.
358: * 文字列の最小長,最大長,排除または受容するパターンを指定する.
359: * @参考URL https://www.pahoo.org/e-soul/webtech/phpsec/phpsec-10-01.shtm
360: * @param string $data バリデーションしたい文字列
361: * @param string $errmsg エラーメッセージを格納する
362: * @param int $minlen 入力可能な最小長(省略時=1)
363: * @param int $maxlen 入力可能な最大長(省略時=99)
364: * @param bool $exclusion $patternsはTRUE:受容/FALSE:排除(省略時=TRUE)
365: * @param array $patterns 受容/排除するパターンマッチ配列(省略時=NULL)
366: * @return bool TRUE:成功/FALSE:失敗
367: */
368: function validString($data, &$errmsg, $minlen=1, $maxlen=99, $exclusion=TRUE, $patterns=NULL) {
369: $res = TRUE;
370: $errsg = '';
371:
372: //引数チェック
373: if ($minlen > $maxlen) {
374: $errmsg = "最小長({$minlen})が最大長({$maxlen})より大きい";
375: $res = FALSE;
376:
377: //文字列バリデーション
378: } else {
379: //値の存否
380: if ($data == '' || $data == NULL) {
381: $errmsg = '値がありません';
382: $res = FALSE;
383: //最小長チェック
384: } else if (mb_strlen($data) < $minlen) {
385: $errmsg = sprintf("最小長(%d)より短い", $minlen);
386: $res = FALSE;
387: //最大長チェック
388: } else if (mb_strlen($data) > $maxlen) {
389: $errmsg = sprintf("最大長(%d)より長い", $maxlen);
390: $res = FALSE;
391: //受容パターンのチェック
392: } else if ($exclusion && ($patterns != NULL)) {
393: foreach ($patterns as $pat) {
394: if (preg_match($pat, $data) == 0) {
395: $errmsg = '受容できない文字が含まれています';
396: $res = FALSE;
397: break;
398: }
399: }
400: //排除パターンのチェック
401: } else if (!$exclusion && ($patterns != NULL)) {
402: foreach ($patterns as $pat) {
403: if (preg_match($pat, $data) > 0) {
404: $errmsg = '受容できない文字が含まれています';
405: $res = FALSE;
406: break;
407: }
408: }
409: }
410: }
411: return $res;
412: }
まず、引数 $minlen と $maxlen の大小関係に矛盾がないかどうかをチェックする。
次に文字列バリデーションを行うが、下記の順序でバリデーションを行う。
- 値は存在するか(空文字ではないか)
- 最小長と最大長の範囲にあるか
- $exclusionが受容なら、配列 $patterns の要素1つずつにマッチングさせ、受容できない文字が含まれているかどうかチェックする
- $exclusionが排除なら、配列 $patterns の要素1つずつにマッチングさせ、受容できない文字が含まれているかどうかチェックする
解説:バリデーション付き文字列取得
414: /**
415: * HTML FORMで指定したINPUTの内容を文字列として取り出す(バリデーション付き)
416: * filter_input()関数および $argv を参照する.
417: * @参考URL https://www.pahoo.org/e-soul/webtech/phpsec/phpsec-10-01.shtm
418: * @param string $key パラメータ名(省略不可)
419: * @param string $errmsg エラーメッセージを格納する(省略不可)
420: * @param mixed $def 初期値(省略時:空文字)
421: * @param int $minlen 入力可能な最小長(省略時=1)
422: * @param int $maxlen 入力可能な最大長(省略時=99)
423: * @param bool $exclusion $patternsはTRUE:受容/FALSE:排除(省略時=TRUE)
424: * @param array $patterns 受容/排除するパターンマッチ配列(省略時=NULL)
425: * @return string 入力値
426: */
427: function getValidString($key, &$errmsg, $def='', $minlen=1, $maxlen=99, $exclusion=TRUE, $patterns=NULL) {
428: $data = (string)getParam($key, TRUE, $def); //URLパラメータを取り出す
429: $str = trim($data); //先頭・末尾の空白文字を除く
430: $str = htmlspecialchars($str); //XSS対策
431: //文字列バリデーション
432: if ($str != '') {
433: $res = validString($data, $errmsg, $minlen, $maxlen, $exclusion, $patterns);
434: }
435:
436: return $str;
437: }
HTML FORMからデータを取り出すユーザー関数 getParam については、「PHPでGET/POSTでフォームから値を受け取る」を参照いただきたい。
次に、取り出したデータの先頭、末尾の空白文字を組み込み関数 trim によって取り除く。
さらに、組み込み関数 htmlspecialchars を使って特殊文字をエスケープしておく。これはクロスサイトスクリプティング(XSS)対策のためである。
最後に、ユーザー関数 validString を使ってバリデーションを行う。
バリデーションの成否にかかわらず、入力データは、先頭・末尾の空白を取り除き、特殊文字をエスケープした状態で、戻り値とする。バリデーションで問題が発生した場合は $errmsg にエラーメッセージが入る仕組みである。
解説:メインプログラム
194: // メイン・プログラム ======================================================
195: //パラメータ
196: $errmsg = '';
197: $num = getValidNumber('num', $errmsg, '', CLASS_INT, NUM_MIN, NUM_MAX);
198:
199: //リセット
200: if (isButton('reset')) {
201: $num = '';
202: }
203:
204: //表示HTML作成
205: $HtmlBody = makeCommonBody($num, $errmsg);
206:
207: //表示
208: echo $HtmlHeader;
209: echo $HtmlBody;
210: echo $HtmlFooter;
入力項目の各々について、ユーザー関数 getValidString を使って、バリデーション付きで数値取り出しを行い、それを画面に表示する。
参考サイト
- PHPでGET/POSTでフォームから値を受け取る:ぱふぅ家のホームページ
- PHPセキュリティ対策:数値入力とバリデーション:ぱふぅ家のホームページ
(2022年6月27日)FastCGIで正常動作しない不具合を修正
(2022年5月18日)大幅改訂,pahooInputData.php分離,PHP8対応