土讃線
キハ32形気動車は、国鉄分割民営化を前にした1987年(昭和62年)、経営基盤が弱くなると予測された北海道、四国、九州の営業エリアに残っていたキハ20形などの老朽車両を取り替える目的で設計・製造された、16m級鋼製車体の気動車である。
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廃用台車を利用したり、冷房装置などバス用部品を利用したり、製造コストを抑えている。またワンマン運転用機器が容易に取り付けられるような構造となっている。
四国向けには、21両が製造された。
四国向けには、21両が製造された。
当初の塗装はクリーム色を基調に徳島(藍色)、高知(エンジ色)と、松山(オレンジ色)と各配置区によりストライプが異なり、地域性を強調していたが、後にJR四国のコーポレートカラーに統一された。
JR四国に移管されたキハ32形はすべてワンマン対応で、運賃箱、運賃表示器、整理券発行機が備え付けられている。
座席はすべてロングシートでトイレはなく、車内は広々としている。
座席はすべてロングシートでトイレはなく、車内は広々としている。
予土線
海洋堂ホビートレイン
海洋堂ホビートレインは、海洋堂ホビー館四万十(高知県田岡丘群四万十町打井川1458-1)のオープンに合わせ、2011年(平成23年)7月より予土線で運行している列車だ。キハ32形の車体に、海洋堂が手掛けるフィギュアのラッピングが施されている。
2013年(平成25年)7月にリニューアルが行われた。コンセプトはSF。車体にはタイムマシンが描かれ、太古をイメージする恐竜時代(オレンジ色側)と、未来をイメージする宇宙(紫色側)を表現している。
車内には四万十ヒノキを使ったショーケースが設置されており、多数のフィギュアを展示している。
真っ赤な座席シートには、恐竜の足跡が。
真っ赤な座席シートには、恐竜の足跡が。
海洋堂ホビートレインは、予土線の普通列車として毎日運行している。
鉄道ホビートレイン
水田地帯を長閑に走る――最高速度は85km/hで、日本一遅い新幹線だ。
宇和島駅と窪川駅を1日1往復している。
宇和島駅と窪川駅を1日1往復している。
四万十川に架かる橋を渡る。
後ろから見たところ。
(この項おわり)