
2023年8月2日撮影
錦帯橋(山口県岩国市岩国1丁目)は、錦川に架橋された5連のアーチが美しい国内屈指の木造橋だ。1673年(寛文13年)に両岸に広がる岩国城の城下町を繋ぐ橋として、岩国藩主・吉川広嘉にによって建造された。
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2023年8月2日撮影

2023年8月2日撮影
建造の翌年、洪水で消失するが、同じ年、橋台の敷石を強化するなど、当時の土木建築技術の粋を集めて再建した。とくにアーチ部分の精巧さと強度は、現代力学においてもまったく遜色ないという。

2023年8月2日撮影
この改良により、1950年(昭和25年)のキジア台風まで、276年間持ちこたえた。

2023年8月2日撮影
全長193メートル、橋台の高さ6.6メートル、アーチ部分の最高点は河床から13メートルの高さにある。中央3連がアーチ橋、両端が桁橋構造を持つ反橋となっており、主要構造部は継手や仕口といった組木の技術によって、釘は1本も使わずに造られている。
アーチ橋の構造は、左右の橋脚を起点に橋桁の1番桁から11番桁まで順次勾配を緩めながら先に突き出るように重ねていき、9番桁鼻間に大棟木、10番桁鼻間に小棟木を入れる。こうした構造形式は世界的にも珍しく、ユネスコの世界遺産に登録されている橋梁の中にも、類似の構造をもった木造橋は見られない。
アーチ橋の構造は、左右の橋脚を起点に橋桁の1番桁から11番桁まで順次勾配を緩めながら先に突き出るように重ねていき、9番桁鼻間に大棟木、10番桁鼻間に小棟木を入れる。こうした構造形式は世界的にも珍しく、ユネスコの世界遺産に登録されている橋梁の中にも、類似の構造をもった木造橋は見られない。

2023年8月2日撮影
アーチの途中までは階段、上部はスロープのような形状になっている。雨の日は滑りやすくなるそうで注意が必要だ。

戦後の1950年(昭和25年)9月、キジア台風により流出してしまうが、これは、戦時中に橋の補修が疎かになっていたことや、燃料にするために上流の森林伐採が進んで保水力が落ちていたことや、進駐軍が岩国基地滑走路を拡張した際に錦帯橋付近から大量の砂利を採取したことなど、複合的な要因が考えられる。

戦後の1950年(昭和25年)9月、キジア台風により流出してしまうが、これは、戦時中に橋の補修が疎かになっていたことや、燃料にするために上流の森林伐採が進んで保水力が落ちていたことや、進駐軍が岩国基地滑走路を拡張した際に錦帯橋付近から大量の砂利を採取したことなど、複合的な要因が考えられる。

2023年8月2日撮影
1951年(昭和26年)から再建工事が始まり、コンクリート製での再建案も出されたが、市民の求めで1953年(昭和28年)に以前の姿のまま完全復旧した。2001年(平成13年)から3年かけて平成の架け替えが行われた。

2023年8月2日撮影
2005年(平成17年)9月の台風14号で橋脚2基が流出するが、復旧工事が行われた。

2023年8月2日撮影

槍倒し松 2023年8月2日撮影
錦帯橋に張り出すように伸びている松の木は、槍倒し松と呼ばれる。江戸時代、大名が他藩の城下を通るときには、行列の槍を倒すのが礼儀であった。

槍倒し松 2023年8月2日撮影
しかし、大藩の大名が6万石という小さな岩国藩を通るとき、この礼儀を守らなかった。憤慨した岩国武士は、この松を植え、槍を倒さなければ錦帯橋を通ることができないようにした。岩国武士の負けず嫌いをよくあらわしている。

佐々木小次郎像 2023年8月2日撮影

食事処むさし 2023年8月2日撮影

2020年1月1日撮影
錦帯橋は5年に一度、健全度調査(老朽調査)を行っており、同時に保全工事として、防腐処理や防水処理、金物の塗装を実施する。2019年(令和元年)12月から2020年(令和2年)3月までご覧のような状態であった。

2020年1月1日撮影

2020年1月1日撮影
影がアーチの下まで伸びる。いかにアーチが急角度であるか分かるだろう。
交通アクセス
【バス】

- 新岩国駅から約15分(1時間に2便程度)「錦帯橋バスセンター」下車、徒歩約1分
- 岩国駅から約20分(約10~15分間隔で運行)「錦帯橋バスセンター」下車 徒歩約1分

近隣の情報
- 錦帯橋は現代物理学にかなった強度を誇る:ぱふぅ家のホームページ
- 岩国城で初日の出:ぱふぅ家のホームページ
- 岩国駅〜新岩国駅:ぱふぅ家のホームページ
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(この項おわり)