鳥羽水族館(三重県鳥羽市鳥羽3-3-6)は1955年(昭和30年)に開館し、12のゾーンに約1,200種類の生き物が飼育・展示されている日本屈指の水族館である。
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2階へ上がって入場すると、水量約800トンのサンゴ礁の水槽「コーラルリーフ・ダイビング」(Dコーナー)があらわれる。
天井・正面・左右の四方をアクリルガラスで覆い、従来のドーム型トンネル方式の水槽のような歪みがなくサンゴ礁の海を体験することができる。
サンゴ礁は人工のものだが、世界最大という。
サンゴ礁は人工のものだが、世界最大という。
ダイオウグソクムシ
入口には、ダイオウグソクムシが接客するかようなポスターが。
ダイオウグソクムシの水槽は、入口を入ってすぐ左側の暗がりにある。深海200~1000メートルに棲んでいるため、水槽は真っ暗である。
この日はお尻を向けたままであった。それにしても、ピクリとも動かない。
2007年(平成19年)9月から飼育されていた体長29cmの「No.1」(1号たん)は長年の絶食で話題になったが、絶食6年目の2014年(平成26年)2月14日に死亡した。飼育開始時の体重は100g、死亡時は1060gと、絶食していたにもかかわらず体重は増えていた。
水族館が解剖したところ、胃は大量の液体で満たされており、長さ10μmほどの酵母様真菌が見つかった。これが絶食しても生きられる秘密なのか、研究段階である。
この日はお尻を向けたままであった。それにしても、ピクリとも動かない。
2007年(平成19年)9月から飼育されていた体長29cmの「No.1」(1号たん)は長年の絶食で話題になったが、絶食6年目の2014年(平成26年)2月14日に死亡した。飼育開始時の体重は100g、死亡時は1060gと、絶食していたにもかかわらず体重は増えていた。
水族館が解剖したところ、胃は大量の液体で満たされており、長さ10μmほどの酵母様真菌が見つかった。これが絶食しても生きられる秘密なのか、研究段階である。
2016年(平成28年)2月12日、オスの通称「No.5」(脱皮前の体長約25センチ、体重1250グラム)が脱皮した。国内の水族館で脱皮が確認されたのは初めてという。
2月12日午前7時半から約7時間かけ、時々体をよじるようにして体の後半分の殻を脱いだ。前半分の脱皮がいつになるかは全く不明という。殻とともにカルシウムを捨てないよう、いったん体液に溶かし、先に脱皮した後ろ側にカルシウムを移し、その後、前半分を脱皮すると考えられるという。
残念ながら、前半分を脱皮することなく、4月1日に死亡が確認された。
2月12日午前7時半から約7時間かけ、時々体をよじるようにして体の後半分の殻を脱いだ。前半分の脱皮がいつになるかは全く不明という。殻とともにカルシウムを捨てないよう、いったん体液に溶かし、先に脱皮した後ろ側にカルシウムを移し、その後、前半分を脱皮すると考えられるという。
残念ながら、前半分を脱皮することなく、4月1日に死亡が確認された。
へんな生きもの研究所
カブトガニはクモやサソリの仲間で、2億年前からほとんど形態が変わっていないことから、生きた化石と呼ばれている。
オウムガイ
殻の内部は細かい部屋に分かれており、そこに入っているガスと液体の比率を調節することで浮力を得ている。これは潜水艦と同じ原理で、ジュール・ヴェルヌは『海底二万里』に登場するネモ船長の潜水艦に英名ノーチラスを付けている。
ジュゴン
1986年(昭和61年)10月、鳥羽水族館とフィリピン政府が共同でジュゴンの生息調査をした際、偶然見つかった個体で、推定生後6ヶ月。調査チームが保護し、人工授乳で育てた。
ジュゴンの飼育期間の世界記録は、31年5カ月間。鳥羽水族館で2011年(平成23年)に急死した「じゅんいち」が記録した。セレナはその記録に迫っている。
ジュゴンの飼育期間の世界記録は、31年5カ月間。鳥羽水族館で2011年(平成23年)に急死した「じゅんいち」が記録した。セレナはその記録に迫っている。
セイウチパフォーマンス笑
水の回廊(Lコーナー)では、毎日2回、セイウチパフォーマンス笑(ショー)が催される。
体重800kgの2頭のセイウチが器用な芸を見せる。トレーナーのツッコミは関西風だ。
写真は、セイウチの“お座り”。
体重800kgの2頭のセイウチが器用な芸を見せる。トレーナーのツッコミは関西風だ。
写真は、セイウチの“お座り”。
森の水辺
郵便ポスト
館外の郵便ポストにはラッコが乗っている。
現在の鳥羽水族館は、1990年(平成2年)に新築・移転されたもので、旧館の4倍の広さになった。
1980年(昭和55年)に鳥羽水族館に入社し、水族館プロデューサーとしてサンシャイン国際水族館のリニューアルなども手掛けた中村元さんは、「同じ水族館でも、人によって満足できる場所は違い、好奇心の働く方向がまったく異なります。魚を見たい人もいれば、癒やされたい、涼みたいという人もいます。動物園と比べて、水族館を訪れる目的の選択肢は広いのではないでしょうか」と語る。
現在の鳥羽水族館は、1990年(平成2年)に新築・移転されたもので、旧館の4倍の広さになった。
1980年(昭和55年)に鳥羽水族館に入社し、水族館プロデューサーとしてサンシャイン国際水族館のリニューアルなども手掛けた中村元さんは、「同じ水族館でも、人によって満足できる場所は違い、好奇心の働く方向がまったく異なります。魚を見たい人もいれば、癒やされたい、涼みたいという人もいます。動物園と比べて、水族館を訪れる目的の選択肢は広いのではないでしょうか」と語る。
ミキモト真珠島
ミキモト真珠島(三重県鳥羽市鳥羽1-7-1)は、鳥羽水族館から見える鳥羽湾に浮かぶ面積2.3haの小島で、橋(パールブリッジ)で島へ歩いて渡ることができる。1893年(明治26年)に御木本幸吉が、初めて真珠の養殖に成功した場所だ。
島内には真珠博物館や御木本幸吉記念館があり真珠工芸品が展示されている他、海女の実演が催される。年間25万人が訪れ、その1割は外国人観光客だ。
参考書籍
水族館で珍に会う | |||
著者 | 中村 元 | ||
出版社 | KADOKAWA | ||
サイズ | 単行本 | ||
発売日 | 2013年01月10日頃 | ||
価格 | 1,320円(税込) | ||
ISBN | 9784047285293 | ||
不思議な生き物大集合。水族館だからこそ会うことのできる珍しい生き物。 | |||
みんなが知りたい水族館の疑問50 | |||
著者 | 中村元(水族館プロデューサー) | ||
出版社 | SBクリエイティブ | ||
サイズ | 新書 | ||
発売日 | 2007年07月 | ||
価格 | 1,047円(税込) | ||
ISBN | 9784797342338 | ||
水族館に遊びに行って、水槽が割れそうな気がしてちょっとだけ怖くなったり、エサ代はどのくらいかかるかと、疑問に思ったりしたことはありませんか。ひょっとしたら「どうやってイルカに芸を教えるの?」とお子さんに聞かれて困ったことのある人もいることでしょう。そこで3万人のWebアンケートから、知っていそうで知らない水族館の疑問を拾い出し、科学的視点で答えます。 | |||
水族館の通になる―年間3千万人を魅了する楽園の謎 | |||
著者 | 中村元(水族館プロデューサー) | ||
出版社 | 祥伝社 | ||
サイズ | 新書 | ||
発売日 | 2005年05月 | ||
価格 | 825円(税込) | ||
ISBN | 9784396110109 | ||
中村元の全国水族館ガイド115 | |||
著者 | 中村 元 | ||
出版社 | 長崎出版 | ||
サイズ | 単行本 | ||
発売日 | 2012年08月 | ||
価格 | 2,200円(税込) | ||
ISBN | 9784860955045 | ||
水族館の魅力を語る決定版。全国115施設の見どころ、最新情報を紹介。 | |||
水族館に奇跡が起きる7つのヒミツ | |||
著者 | やきそばかおる/Collar出版 | ||
出版社 | Collar出版 | ||
サイズ | 単行本 | ||
発売日 | 2013年08月 | ||
価格 | 1,980円(税込) | ||
ISBN | 9784990637910 | ||
なぜ、奇想天外な展示が実現できる?なぜ、お客さんの満足度が高いのか?なぜ、地域まで活気付くのか?なぜ、頻繁にメディアに取り上げられる?…集客数15倍アップ7つのヒミツ。 | |||
鳥羽水族館館長のジョーク箱 | |||
著者 | 中村幸昭 | ||
出版社 | 第三文明社 | ||
サイズ | 単行本 | ||
発売日 | 2002年09月08日頃 | ||
価格 | 1,320円(税込) | ||
ISBN | 9784476032444 | ||
交通アクセス
【鉄道】
- JR・近鉄「鳥羽駅」から徒歩約10分
- 伊勢自動車道「伊勢I.C.」から伊勢二見鳥羽ラインで15分、国道42号で30分
- 伊良子から伊勢湾フェリーで約60分
近隣の情報
- 鳥羽水族館は飼育種類数日本一:ぱふぅ家のホームページ
- 夫婦岩は興玉神石を遥拝する鳥居:ぱふぅ家のホームページ
- 海女がアワビを採り競う、しろんご祭り(2024年7月10日)
- 「水族館にしかいない謎のクラゲ」どこから?(2023年12月11日)
- ジブリキャラ命名の新種イソギンチャクが「世界注目トップ10」に(2023年5月1日)
- 人気者も「訳あり」も、なぜかタカも(2022年4月26日)
- 年末年始は「トラトラ神社」に参拝いかが(2022年1月1日)
- ナターシャ来館40年、鳥羽水族館のバイカルアザラシ(2021年5月21日)
- 三重・鳥羽の田んぼに白いドジョウ(2021年3月11日)
- 辞令も新人の抱負も水槽で鳥羽水族館の「水中入社式」(2019年3月31日)
- ジュゴンの飼育日数、世界記録を更新(2018年9月16日)
- 人工哺育のスナメリ、名前はココロ(2018年2月20日)
- 超危険な生物紹介 鳥羽水族館で企画展(2017年7月31日)
- 国内唯一の飼育ジュゴン、30年記念ケーキ(2017年4月20日)
- スーツ姿で水槽に… 鳥羽水族館で「水中入社式」(2017年4月3日)
- ジュゴン「セレナ」入館30周年のお祝いを(2017年3月24日)
- 国内で唯一飼育のジュゴン、愛されて30年 鳥羽水族館(2017年1月21日)
- 深海の寄生虫、新種を発見 鳥羽水族館で標本公開(2017年1月2日)
- 鳥羽水族館で新種の節足動物 「トリカジカエラモグリ」と命名(2016年12月18日)
- マナティー「みらい」の成長順調 鳥羽水族館(2016年11月13日)
- 黄金色のヒラメ、漁師の網に…三重・鳥羽水族館で展示(2015年12月19日)
- 魚やサンゴを光などで演出 鳥羽水族館が催し(2015年9月23日)
- オットセイの赤ちゃん一般公開開始(2015年6月10日)
- 鳥羽水族館にネコ登場(2015年3月18日)
- 「紅白」のイセエビ 鳥羽水族館で展示(2014年12月19日)
参考サイト
- 鳥羽水族館:公式ホームページ
- ダイオウグソクムシ:鳥羽水族館
- ブログ水族館
- ミキモト真珠島
- ミキモト真珠島:伊勢志摩観光コンベンション機構
- サンシャイン国際水族館:ぱふぅ家のホームページ
- 沖縄美ら海水族館:ぱふぅ家のホームページ
- ノシャップ寒流水族館:ぱふぅ家のホームページ
- 葛西臨海水族園:ぱふぅ家のホームページ
- 東京タワー水族館:ぱふぅ家のホームページ
- 八景島シーパラダイス:ぱふぅ家のホームページ
- 鳥羽水族館の気になる海獣:ミストラルの水族館ブログ
- 鳥羽水族館(三重県)に行ってきました:はなみずきのブログ
(この項おわり)