玄関を入ると、いきなり寄生虫の標本が――。
片隅に、亀谷一家のレリーフとスタンプ台が設置されている。
スタンプ台の脇には小さな募金箱がある。国や自治体からの補助はなく、運営は全て基本金の増益分と寄付金で賄っているという。じつに志の高い博物館である。
片隅に、亀谷一家のレリーフとスタンプ台が設置されている。
スタンプ台の脇には小さな募金箱がある。国や自治体からの補助はなく、運営は全て基本金の増益分と寄付金で賄っているという。じつに志の高い博物館である。
ヒトから採取した長さ8.8メートルにも及ぶサナダムシ(日本海裂頭条虫)が展示されていた。
標本の左脇に、同じ長さの布紐(真田紐か?)がぶら下がっている。この紐を伸ばすと、博物館の端から端へ達する。
サナダムシといえば、、“寄生虫博士”こと藤田紘一郎・東京医科歯科大学名誉教授が思い起こされる。
藤田先生は、自分自身の体の中にサナダムシを飼っているという。このサナダムシが余分な栄養を吸収するので、食べ過ぎても太らない体になる、サナダムシ・ダイエットを実践しているそうだ。また、サナダムシが出す物質が免疫反応をコントロールし、アレルギー体質の人は症状が軽くなるという。ただ、貧血などの副作用もあるので、飼育には十分注意する必要があるそうだ。
標本の左脇に、同じ長さの布紐(真田紐か?)がぶら下がっている。この紐を伸ばすと、博物館の端から端へ達する。
サナダムシといえば、、“寄生虫博士”こと藤田紘一郎・東京医科歯科大学名誉教授が思い起こされる。
藤田先生は、自分自身の体の中にサナダムシを飼っているという。このサナダムシが余分な栄養を吸収するので、食べ過ぎても太らない体になる、サナダムシ・ダイエットを実践しているそうだ。また、サナダムシが出す物質が免疫反応をコントロールし、アレルギー体質の人は症状が軽くなるという。ただ、貧血などの副作用もあるので、飼育には十分注意する必要があるそうだ。
このサナダムシを「どのような手段で人の体から採取したのか」という質問が寄せられた。目黒寄生虫館に問い合わせたところ、亀谷了先生が駆虫したものという回答をいただいた。
亀谷先生は、虫を完全な形で駆虫するのを得意としていた。患者に駆虫薬を与え、その後、多量の水と一緒に下剤を飲ませる。患者が便意をも催しても我慢させ、虫が大腸に下りてくる頃を見計らって排便させると、便と一緒に虫が塊になって排出されるそうである。
患者は、虫の塊が入った便を大きな缶に入れて先生の診療所に持ってくる。この塊をバットに移して、ほぐすのが、寄生虫館スタッフのお仕事とのこと。虫の頭がとれないと、また片節をつくってしまう。小さな頭を確認するのが肝要だという。
今回の質疑応答では、数多くの貴重な標本の裏にスタッフの皆さんの地道な作業があることを知ることができた。ありがとうございます。
また、このあたりの経緯について、亀谷了先生の著書「寄生虫館物語」(ISBN/JAN:9784167660093/文藝春秋/2001年(平成13年)2月)に若干の記述があるとの紹介を受けた。
亀谷先生は、虫を完全な形で駆虫するのを得意としていた。患者に駆虫薬を与え、その後、多量の水と一緒に下剤を飲ませる。患者が便意をも催しても我慢させ、虫が大腸に下りてくる頃を見計らって排便させると、便と一緒に虫が塊になって排出されるそうである。
患者は、虫の塊が入った便を大きな缶に入れて先生の診療所に持ってくる。この塊をバットに移して、ほぐすのが、寄生虫館スタッフのお仕事とのこと。虫の頭がとれないと、また片節をつくってしまう。小さな頭を確認するのが肝要だという。
今回の質疑応答では、数多くの貴重な標本の裏にスタッフの皆さんの地道な作業があることを知ることができた。ありがとうございます。
また、このあたりの経緯について、亀谷了先生の著書「寄生虫館物語」(ISBN/JAN:9784167660093/文藝春秋/2001年(平成13年)2月)に若干の記述があるとの紹介を受けた。
ビル・ゲイツ訪問
2022年(令和4年)8月に、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツさんが訪問したことで話題になった。
I’m at my happiest when I’m learning – no matter how gross the subject matter. Today, I experienced the Meguro Parasitological Museum in Tokyo, and saw what is believed to be the world’s longest tapeworm. 10/10 would visit again. pic.twitter.com/pMsHSswSBM
— Bill Gates (@BillGates) 2022年8月19日
交通アクセス
周辺地図
近隣の情報
- 目黒寄生虫館には長さ8.8メートルのサナダムシ:ぱふぅ家のホームページ
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(この項おわり)
亀谷了(1909年~2002年(平成14年);医学博士・寄生虫学)の私設博物館で、1953年(昭和28年)に創設された。1956年(昭和31年)に博物館が落成し、翌年、財団法人となった。その後、1968年(昭和43年)に3階建てに増築され、1992年(平成4年)に現在の6階建てとなった。