昭和初期、閑散支線に最適化された小型軽量で保守の簡単なタンク式のC12形が登場した。しかし、航続距離が短いため、水槽と炭庫を外付けにしたテンダー式に再設計されたのがC56形である。
閑散支線には転車台が設置されている箇所が少なかった。
C12形はタンク機関車のためバック運転は容易であるが、C56形はテンダー機関車のため後方が見にくくならないよう、テンダーの炭庫側面を大きく欠き取って後方視界を確保したスタイルが特徴的となっている。
閑散支線には転車台が設置されている箇所が少なかった。
C12形はタンク機関車のためバック運転は容易であるが、C56形はテンダー機関車のため後方が見にくくならないよう、テンダーの炭庫側面を大きく欠き取って後方視界を確保したスタイルが特徴的となっている。
ボイラー等の老朽化のため2003年(平成15年)12月より休車となったが、保管していたC12形のボイラーを整備して流用。2007年(平成19年)10月、日本とタイの修好120周年を記念してタイ国鉄在籍当時の姿に復元され、運行を再開した。
牽引する客車は、国鉄の旧型客車だ。
木製の車内に並ぶクロスシートは、オハフ33 215で、1941年(昭和16年)に製造されたもの。
車内は禁煙だが、当時のままの灰皿が残されている。
この系列の客車はマイナーチェンジが繰り返され、昭和30年頃まで製造されていた。
車内は禁煙だが、当時のままの灰皿が残されている。
この系列の客車はマイナーチェンジが繰り返され、昭和30年頃まで製造されていた。
参考サイト
- C56形:大井川鐵道
- 大井川鐵道 蒸気機関車 C56形式 44号機:B767-281のブログ
- ◆大井川鉄道C5644◆タイ国鉄仕様 最後の力走:Aux Amis des Trains
(この項おわり)
太平洋戦争開戦直前の1941年(昭和16年)にタイへ90両が軍事供出されたが、そのうちの44号車が1979年(昭和54年)に“奇跡の帰国”を果たし、大井川鐵道に編入された。1980年(昭和55年)1月に営業運転を開始。