急行「はまなす」 14系・24系と「のびのびカーペットカー」

2016年3月の北海道新幹線開業に伴い廃止
急行「はまなす」 DD51形ディーゼル機関車
2014年8月21日 琴似駅 写真:こぱふぅ
急行はまなすは、青函トンネル開通にともない1988年(昭和63年)に運転が開始された、札幌~青森間479.1キロを結ぶ夜行列車だ。青森駅~札幌駅間を1日1往復、所要約7時間30分で運行している。
急行「はまなす」 DD51形ディーゼル機関車の大きな写真大きな写真
(2560×1745 ピクセル, 3079 Kbyte)
急行「はまなす」 DD51形ディーゼル機関車
2012年3月29日 札幌駅 写真:こぱふぅ
北海道新幹線開通で青函トンネルの電圧が変更され、現在の電気機関車が使えなくなるため、2016年(平成28年)3月21日にラストランを迎える。下り最終列車は21日夜に青森駅を出発し、22日朝に札幌駅に着く。青函トンネルを通る在来線最後の旅客列車である。

2012年(平成24年)3月17日のダイヤ改正により、急行「寝台列車「きたぐに」 583系」(大阪駅~新潟駅)が臨時列車に格下げされたため、JRグループでは唯一の定期急行列車となった。
高度経済成長期には1日1200本以上が走ったJRの急行が、全国から姿を消すことになる。
急行「はまなす」 DD51形ディーゼル機関車の大きな写真大きな写真
(1440×1920 ピクセル, 1084 Kbyte)
急行「はまなす」 DD51形ディーゼル機関車
2012年3月29日 札幌駅 写真:こぱふぅ
青森駅~函館駅間は ED79 形電気機関車が、函館駅~札幌駅間は DD51 形ディーゼル機関車が牽引する。
急行「はまなす」 DD51形ディーゼル機関車の大きな写真大きな写真
(1920×1440 ピクセル, 1209 Kbyte)
急行「はまなす」 DD51形ディーゼル機関車
2012年3月29日 札幌駅 写真:こぱふぅ
基本編成は7両で、自由席2両、指定席3両、B寝台2両。最大12両まで増結される。
指定席車のうち、5・6号車の2両は「ドリームカー」と称し、183系気動車のグリーン車用座席を転用したリクライニングシートを備える。それぞれの車両の4号車寄りにミニラウンジがある。
急行「はまなす」 DD51形ディーゼル機関車の大きな写真大きな写真
(1920×1416 ピクセル, 986 Kbyte)
急行「はまなす」 EF79電気機関車
2012年3月29日 函館駅 写真:こぱふぅ
4号車の1両は横になって就寝できる「のびのびカーペットカー」で、5号車寄りに更衣室が設けられている。
急行「はまなす」 EF79電気機関車の大きな写真大きな写真
(1920×1731 ピクセル, 1167 Kbyte)
急行「はまなす」 14系・24系
2014年8月19日 青森駅 写真:こぱふぅ
14系客車は、サービス電源を床下のディーゼルエンジン駆動の発電機でまかなう「分散電源方式」を採用しており、1971年(昭和46年)から寝台特急列車用に配備された。ところが、1972年(昭和47年)に発生した北陸トンネル火災事故を契機に、火元となりうる分散電源方式は問題があるとされ、 14系の製造を中止した。
急行「はまなす」 14系・24系の大きな写真大きな写真
(1920×1669 ピクセル, 1545 Kbyte)
急行「はまなす」 14系・24系
2014年8月19日 青森駅 写真:こぱふぅ
そこで、基本構造は14系を踏襲しつつ、独立した電源車から客車へサービス電源を給電する「集中電源方式」を採用したのが24 系客車である。
急行「はまなす」 14系・24系の大きな写真大きな写真
(1920×1271 ピクセル, 881 Kbyte)
急行「はまなす」 14系・24系
2014年8月21日 琴似駅 写真:こぱふぅ
札幌市のアマチュア天文家が発見した小惑星15736の名称が「はまなす」に決まった。申請書には、「札幌―青森間を夜間に走る列車で、花の名前に由来する」と記されている。
アマチュア天文家は、はまなすに乗った経験は無いが、「夜空に名前が残ってくれてうれしい。はまなすファンの人たちが喜んでくれれば」と語った。
急行「はまなす」 14系・24系の大きな写真大きな写真
(1920×1544 ピクセル, 1042 Kbyte)
急行「はまなす」 14系・24系
2012年3月30日 青森駅 写真:こぱふぅ
急行「はまなす」 14系・24系の大きな写真大きな写真
(2560×1429 ピクセル, 1421 Kbyte)

参考サイト

14系寝台列車 関連
(この項おわり)
header