TRAIN SUITE 四季島は、JR東日本が2017年(平成29年)5月から運行開始する豪華寝台列車だ。
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カシオペアの後継という位置づけで上野駅の13番線ホームを使うようだが、一般客はホームに入ることもできない。
それもそのはず。1室のみの四季島スイートは、3泊4日で最高95万円(2人1室利用時の1人あたり)と、一般客が手の出せる列車の旅ではない。1階は寝室、2階は畳敷きで掘りごたつのある居間というメゾネット構造になっており、洗面台、トイレ、檜風呂を備えている。
EDC方式と呼ぶ新システムを採用――2・3号車と8・9号車にパンタグラフで集電した電力で走行する機能と、1・10号車に搭載するディーゼル発電機で発電した電力で走行する2つの駆動方式を併せ持つ。
騒音源となるディーゼル発電機を搭載する1・10号車は展望車両となっており、客室はない。
自然との調和をイメージして、樹木や景色の流れといった有機的なモチーフを取り入れたという。
塗装はゴールドを基調に、展望車の先端部分やラウンジカーのエントラスドア付近を黒で塗装するという、どことなくバブル経済時代を思い出させるデザインである。
2016年(平成28年)3月、北海道新幹線の開業にともなって青函トンネルの架線電流は新幹線仕様(交流25000V/50Hz)になったが、四季島はこれにも対応しており、そのままあ北海道に上陸することができる。
車体に取付けられた加速度センサーにより、左右の車体の揺れを抑える空気圧式の動揺防止制御装置(フルアクティブサスペンション)と、ダンパの減衰力を切替えて車体の上下振動を緩和させる油圧式の可変減衰上下動セミアクティブダンパを装備しており、乗り心地は高い。
四季島は10両編成で、乗降口があるのはこの5号車だけ。ホームには赤いカーペットが敷かれる。
5号車はラウンジ「こもれび」で、樹木を模したデザインとなっている。バーカウンターでは24時間いつでも、アルコールを含め、ドリンクが提供される。
5号車はラウンジ「こもれび」で、樹木を模したデザインとなっている。バーカウンターでは24時間いつでも、アルコールを含め、ドリンクが提供される。
6号車はダイニング「しきしま」で、温めるのではなく、車内のキッチンで調理している。
席は通常の高さと、やや高い場所と2タイプあり、雰囲気の違いを楽しめる。
席は通常の高さと、やや高い場所と2タイプあり、雰囲気の違いを楽しめる。
一番列車は東北・北海道の旅
2017年(平成29年)5月1日、四季島の一番列車が上野駅を出発した。一番列車は東北や北海道などを周遊する3泊4日の旅で、乗客は途中駅で下車して周辺観光も楽しむ。
この日は、76倍の抽選を通った34人が、ホームに新設された専用エントランスを通って乗車した。
記念式典ではJR東の冨田哲郎社長が「新しい鉄道の歴史が始まる。地域に勇気と元気を届けたい」と挨拶し、社長自らがハンドベルを鳴らしたのを合図に、野木肇雄・上野駅長の「出発!」の合図で四季島の旅が始まった。
2017年度運行分は、すでに満席という。
2017年度運行分は、すでに満席という。
参考サイト
- TRAIN SUITE 四季島:JR東日本
- 寝台特急「カシオペア」はオールA個室:ぱふぅ家のホームページ
- 「TRAIN SUITE 四季島 」いよいよ登場! - 詳細編 -」でこいちの鉄分補給
- TRAIN SUITE 四季島、房総へ:鉄子が呼吸するとき
(この項おわり)