383系電車は、1994年(平成6年)にデビューしたJR東海の直流特急形車両だ。名古屋から長野方面に向かう特急「しなの」のスピードアップとサービス向上を目的に開発された。長野方面の先頭車両にはパノラマタイプの客室を備える。
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ステンレス製の軽量車体で、前頭部のみ普通鋼製となっている。
1995年(平成7年)の通商産業省グッドデザイン商品選定、1996年(平成8年)の鉄道友の会ローレル賞を受賞。
1995年(平成7年)の通商産業省グッドデザイン商品選定、1996年(平成8年)の鉄道友の会ローレル賞を受賞。
四季を彩る自然の美しい景観に恵まれた中央本線は、急曲線や急勾配の多い地形条件により、スムーズな走行の実現が課題だった。
そこで、台車に搭載したベアリングガイド式の車体傾斜機構をコンピュータ制御の空気シリンダで動作させる制御付き自然振子方式を採用し、曲線通過時の乗り心地の向上とスピードアップを実現した。
曲線通過時に線路への横圧を抑えるための機構として、片側の軸箱(車体端側)の支持剛性を柔らかい設定として車軸を常に線路と直角に保つ自己操舵機構を搭載している。
主回路制御はVVVFインバータ方式で、整流素子には東芝製のGTOサイリスタを用いた主変換装置が搭載されている。
パンタグラフは、JR東海の在来線用車両では初めてとなるシングルアーム方式を採用している。
座席のシートピッチは普通車1,000mm、グリーン車1,200mm。座席幅は普通車455mm、グリーン車460mmと広い。
輸送状況の変化に応じ複数の編成を併結・切り離しするため、名古屋方面の先頭車には貫通扉として両開き式のプラグドアを備えている。
参考サイト
- 383系:JR東海
(この項おわり)