阪堺電車 モ501形電車は最新鋭車両

還暦を過ぎても全車両が現役続行中
阪堺電気軌道 モ501形電車
2018年9月7日 我孫子道 写真:こぱふぅ
阪堺電気軌道モ501形電車は、1957年(昭和32年)、当時この路線を経営していた南海電鉄が、当時の最先端技術を投入して帝國車輛工業に造らせた路面電車である。戦前からの木造車を置き換える目的で登場し、60年を経た今日も、5両すべてが現役運用されている。
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阪堺電気軌道 モ501形電車
2018年9月7日 我孫子道 写真:こぱふぅ
全長13.0メートル、車体幅2.4メートル、車体高3.2メートルの全金属製で、重量は16.8トン。定員は90人である。

中空軸平行カルダン駆動や空気バネ台車など、当時の最新技術が惜しみなく投入された。量産空気バネ台車が採用されたのは、本系列が日本初である。
定格出力30kWの主動機を計4基搭載し、定格速度30km/hを実現する。
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阪堺電気軌道 モ501形電車
2018年9月7日 我孫子道 写真:こぱふぅ
写真の505号は新製当時の塗装「金太郎塗り」を再現しており、下方に広告ラッピングが入るようになっている。

カルダン駆動は、主動機を台車枠に固定し、自由継手を介して車軸を回転させる。こうすることで、車輪の変位や、それにともなう騒音を低減することができる。なかでも、中空軸平行カルダン駆動は軸方向の寸法が短くできることから、狭軌軌道に大出力のモーターを搭載するのに適していた。
本系列は、減益運用されている中空軸平行カルダン駆動の車両として貴重である。
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阪堺電気軌道 モ501形電車
2018年9月7日 新今宮駅前 写真:こぱふぅ
1976年(昭和51年)からワンマンか改造が行われ、1985年(昭和60年)には冷房装置を搭載した。2013年(平成25年)には行き先表示器がLEDに変更になるなど、こまめに改造・改良が施されている。

504号は、2017年(平成29年)1月から大阪市立大学医学部付属病院の広告電車になった。
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(この項おわり)
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