韓国高速鉄道 KTXは最高速度 305km/h

フランスTGVの技術を全面導入
韓国高速鉄道 KTX
2018年9月4日 釜山駅 写真:こぱふぅ
韓国高速鉄道(KTX;Korea Train eXpress)は、フランスTGVの技術を全面導入した韓国鉄道公社(KORAIL)の高速鉄道である。営業最高速度は305km/hに達する。
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韓国高速鉄道 KTX
2018年9月4日 釜山駅 写真:こぱふぅ
写真の100000系は、TGV Réseau編成の韓国仕様で、両先頭車が動力車で残り18両が客車となっている。編成車両数は東海道新幹線より25%多いが、車両が短いことから、定員は40%も少ない。東海道新幹線との比較表を末尾に整理した。
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韓国高速鉄道 KTX
座席は平日に2両が自由席として運用されている以外は全席指定席となっている。4両がグリーン車に相当する特室車となっている。特室には、新聞・雑誌、オーディオ設備、ミネラルウォーターのサービスがある。かつては客室乗務員がサービスしていたが、その後セルフサービスに変更された。
全車両に車内無線LANを完備しており、無料で利用できる。
韓国高速鉄道 KTX
一般室の座席は横4列だが、東海道新幹線(5列)より車体幅が狭いため、やや窮屈に感じる。シートピッチも狭いく、リクライニングもできない。特室は3列で、リクライニングシートとなっている。
1992年(平成4年)6月に着工し、総事業費は国家予算の2割に達する22兆ウォンを投じ、2004年(平成16年)4月1日に京釜高速線が運行開始した。ソウル~釜山間(408.5km)は、セマウル号で4時間10分かかっていたものが、2時間40分に短縮された。2016年(平成28年)12月現在、最速便は2時間15分(417.5km)である。
しかし、列車を最高速度の300km/hで走らせると線路などの設備の破損が増えるという問題が付きまとっており、平均速度は200km/hを下回る状況が続いている。また、開業から14年を経たが、次世代車両の開発が難航している。

KTXの運行仕様は双単線方式といって、2つある線路を上りにも下りにも使用することができる。これはTGVをはじめとするヨーロッパでは一般的な仕様である。一時的に単線にすることで、運行しながら線路保守を行うことができるというメリットがある。
これに対して日本の新幹線は、複線一方向方式という独自方式で、左側通行しか認めない。これにより安全性の確保と、運行可能な列車本数を増やすことが同時にできる。
項目 韓国高速鉄道 KTX 東海道新幹線 N700系
軌間 1,435 mm 1,435 mm
電動車 2(先頭車) 14
編成 20両 16両
編成長 388.1 m 404.7 m
編成定員 935人 1,323名
編成出力 13,560 kW 17,080 kW
全幅 2.90 m 3.36 m
営業最高速度 305 km/h 285 km/h
起動加速度 1.6 km/h/s 2.6 km/h/s
平均速度 185 km/h(ソウル~釜山) 220 km/h(東京~新大阪)

参考サイト

(この項おわり)
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