旭山動物園は行動展示で復活

2013年8月15日 撮影
旭山動物園
旭山動物園(北海道旭川市東旭川町倉沼)は日本最北の動物園で、動物の自然な生態が見られる行動展示をすることで来場者を増やした。

1967年(昭和42年)7月に開園し、年間入場者数は1983年(昭和58年)の約60万人をピークに減少し、1996年(平成8年)には約26万人にまで落ち込んだ。
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これを打開するために1997年(平成9年)から行動展示に取り組み、2006年(平成18年)には300万人を超え、上野動物園に次ぐ国内第2位の入園者数になった。

旭山動物園には、パンダやコアラのようなスター動物がいるわけではない。
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このフラミンゴの説明のような、手作り感あふれる説明板が至る所にある。
これも人気の秘密ではないかと思う。

2012年(平成24年)7月18日、フラミンゴ脱走事件が起きている。
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コクチョウは、オーストラリアに生息する固有種だ。
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2000年(平成12年)9月にオープンしたぺんぎん館では、4種類のペンギン(キングペンギン、ジェンツーペンギン、フンボルトペンギン、イワトビペンギン)の行動観察ができる。写真はキングペンギン。
冬期には、ペンギンのお散歩を見ることができる。
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ガチャガチャで販売されている公式フィギュアは、海洋堂による超リアルなものばかり。
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2004年(平成16年)6月にオープンしたあざらし館には、アザラシの特徴的な泳ぎを観察できるマリンウェイ(円柱水槽)や大水槽があある。
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2002年(平成14年)9月に完成したほっきょくぐま館は堀を利用した放飼場になっており、陸上でのホッキョクグマを観察できる。
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堀の内部は巨大なプールになっており、ホッキョクグマのダイナミックな飛び込みや泳ぐ姿を観察することができる。入場は入れ替え制だ。
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シロフクロウは北極原産で、年を重ねるにつれて少しずつ白くなる。
通常のフクロウは夜行性だが、白夜で生活するシロフクロウは日中でも活動する。
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フクロウの首は、左右それぞれ270度まで回転することができる。

人間の頸椎 (けいつい) (首の骨)が7個に対し、フクロウは14個もあるため、このような柔軟な動きが可能となっている。
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ワシ・タカ舎には、国内希少種であるオオワシを飼育している。鳴き声を聞くこともできる。2015年(平成27年)、クジャク舎としてリニューアルされた。
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開園当初からある総合動物舎では、キリン、カバといった草食動物や、ペリカン、ダチョウ、エミューを飼育している。2013年(平成25年)、きりん舎かば館などに分離した。
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2005年(平成17年)8月に完成したくもざる・かぴばら館には、尾を使い移動するクモザルと世界最大のネズミであるカピバラが同居する混合・共生の施設だ。クモザルが尾を使って器用に移動する様子を見て取ることができる。
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旭山動物園
旭山動物園は、2012年(平成24年)1月現在、124種692点の動物を飼育している。
園内は起伏に富んでいるが、急坂にはエレベーターが設置されており、また大型シャトルバスやシルバーシャトルが定期運行しているので、高齢者や赤ちゃん連れでも安心だ。
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旭山動物園の行動展示は、当初、「野生動物を見世物にしている」という批判があった。だが、当時園長だった小菅正夫さんは「陳腐なショーはやらない」と断言する。
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そして、まず動物舎の前で、飼育係によるワンポイントガイドをはじめた。伝える努力をすることで、飼育係とお客さんの、動物に対する温度差を少しでも埋めることができると考えたからだ。

動物園の飼育係というと、四六時中、動物の方を向いているようなイメージがある。ところが旭山動物園の飼育係は違う。常に入園者に声をかけている。ボランティアのガイドもいる。常に入園者目線なのだ。
また、獣特有の臭いがしない。

廃園の声があがったとき、小菅さんは動物園の存在意義について考えたという。
動物園には3千年の歴史があり、アジア、ヨーロッパ、アメリカ、それぞれに自然発生的に誕生している。この間、本当に人間社会が動物園を必要としなかったら、現在まで残るはずがないと考えた。
小菅さんは、「だから動物園に来てごらん。どんな人でもみんなにこやかで、動物の前ではみんな素直になる。それが動物園の存在意義だ。人類は必要としないものは絶対残さない。だから動物園も必要なんだ」と言う。

新施設「きりん舎・かば館」オープン

2013年(平成25年)11月21日、新施設「きりん舎」「かば館」がオープンした。

かば館は、プールの底や横など四方からカバを見ることができる。
きりん舎では、足元のほか頭の高さにも見学スペースをつくり、キリンと人との距離感が縮まった。

交通アクセス

【鉄道+バス】
  • JR旭川駅からバスで約30分(大人400円)。
旭山動物園 関連
(この項おわり)
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